2016王者!麻雀エンターテイナー!多井隆晴 RTDリーグ2017選手紹介1
AbemaTV「麻雀チャンネル」にて放送される、RTDリーグ2017の出場選手を紹介していきます。
観戦記担当の鈴木聡一郎(最高位戦日本プロ麻雀協会)がお送りします。
第1回となる今回、まずはこの男を紹介せねばなるまい。
RTDマンスリーリーグ2016王者
多井 隆晴(おおい たかはる)
RMU所属
昨年度決勝では、全8回戦中開幕6連勝という圧倒的な強さで優勝を決めた、現王者である。
2016年には、RTDリーグだけではなく日本シリーズも連覇し、年末の麻雀最強戦でも接戦の末に準優勝。
もし2016年の年度代表選手を選出するなら、おそらく多井を選ぶ者が多いだろう。
それほど、2016年は多井が躍動した1年であった。
そんな多井のキャッチフレーズといえば「最速最強」。
こう書くと、「ただ速いだけ」と誤解される方が多いのだが、多井の麻雀は決してスピードだけを追い求めているわけではない。
正確な読みで、アガることのできるギリギリのラインを見極め、そのラインにおける最高打点を仕留める。
多井が体現するのは、そういう高精度な「最速」である。
例えば、昨年度の決勝2回戦でこんな一コマがあった。
南3局、トップを追いかける多井は、このイーシャンテンから1枚目の發を鳴かない。
2本場と供託1000点があるため、鳴いても全くおかしくないが、まだ打点を作る猶予があるとの判断である。
しかし、巡目が進み、12巡目のこの手牌では、もう鳴かなければ間に合わない。今度は、3mをポンして残り1枚の發バックでテンパイを組んでいった。
すると、佐々木からオヤリーチが入った直後にきっちり發で出アガリ。
2着目に浮上すると、オーラスもアガり切って2連勝を決めたのだった。
このように的確な速度コントロールが、多井の持つ真の「最速」である。
そして、多井の人気を支えているのはこの打ち筋だけではない。
解説者としても人気者だ。
「とにかくしゃべりでも純粋に楽しませたい」、と優勝インタビューで語った多井。
そのエンターテインメント性あふれる話術と高い分析力で、解説者としても視聴者を楽しませている。
実は、ここにも最高品質を追い求めるこだわりと努力が隠されていた。
多井は言う。
「解説でも視聴者の方にとにかく楽しんでもらいたいから、昔、家で練習してたんだよね。友達からアナウンス学校の教材とかを譲ってもらって、勉強したりもしたよ」
あふれる才能にこの努力。
稀代の麻雀エンターテイナーが、2017年度も、打って、しゃべって、大暴れだ。
そんな多井は、予選BLACK DIVISIONへの出場。
選手としても当然BLACK DIVISIONのド本命だが、多井の解説回もぜひ楽しみにしていただきたい。
鈴木聡一郎(最高位戦日本プロ麻雀協会)
■prologue ~藤田晋 invitational 2017 RTDリーグ
1コメント
2017.01.18 15:18