年中無休の多井ストア!フル稼働で6連勝を飾る!決勝 最終節 2回戦レポート

11/23(水・祝)16:00よりAbemaTV「麻雀チャンネル」にて放送された、RTDマンスリーリーグ決勝 第2節 2回戦の様子をお届けします。

対局者は、起家から順に

佐々木 寿人(日本プロ麻雀連盟)

瀬戸熊 直樹(日本プロ麻雀連盟)

多井 隆晴(RMU)

藤田 晋(株式会社サイバーエージェント代表取締役社長)

レポートは、鈴木聡一郎(最高位戦日本プロ麻雀協会)がお送りします。

開幕5連勝で優勝を決定的にした多井は、この半荘でも東3局のオヤ番で2局連続のアガリを決め、トップ目に立った。

そして、緩めることなく、3本場でもこのフリテンをリーチ。

1s4s7sは、当然ヤマにごっそり残っている。

この攻め続ける姿勢が、追いかける側からすると実に厄介。

ここで怯むと多井を逃がしてしまうし、突っ込んで多井に放銃しても加点されてしまう。多井が前に出れば、多井以外からの見逃しもかけにくい。

小刻みながら、1局たりとも休む気がない多井のスタイルは、このポイント状況だと特に活きてくるというわけだ。

しかし、今局は、瀬戸熊が同巡にツモ切りで追いかけ、700・1300でなんとかかわした。


すると、その瀬戸熊に波が押し寄せる。

次局には、9sをアンカンした後、カン8pリーチを一発でツモってウラ3の3000・6000を決めると、南入しても勢いが止まらない。


藤田のこのリーチにカン6sを引いて追いかけると、藤田から4pを打ち取って8000。

続いて、オヤ番でも藤田のリーチを受けるが、ここでも追いかけリーチで1000オール。

4局連続のアガリで多井をかわし、瀬戸熊がトップ目に立った。


しかし、絶対に休まない多井も、とにかく手を止めない。

オヤ番を迎え、このドラなしチートイツを躊躇なくリーチ。

周りの手牌進行を制限しながら、流局でオヤ権を維持すると、1本場では4000オールで再びトップを逆転した。

さらに、テンパイ流局を挟んで、この2巡目の中ポンテンを佐々木からアガって2900でダメ押し。


しかし、多井の攻撃はこれで終わらない。むしろ、真骨頂は4本場だった。

藤田のリーチを受けたときにはこの形。

並みのプレイヤーなら、完全にベタオリの手順を踏むべく、7s辺りから並べていくのではないだろうか。

しかし、多井は1枚切れの中とした。

少しでも形を維持したということだ。

これは、つまり、「隙あらば、やり返すよ」、そういう意味である。

そして、流局間際、5sをチーして、藤田のハイテイをズラしながらイーシャンテンに構えると、次巡に3pを引いて無スジの2mを勝負。

見事にテンパイでオヤ番をつないで見せたのだ。


このテンパイ取りにこそ、多井麻雀の神髄が隠されていると思うのである。

多井のように、緻密に堅実に1つ1つ積み上げていくタイプの打ち手は、「休んだら終わり」だ。

本人が、それを一番よくわかっているはずである。

だから、一切手を抜かないし、その上、おごりもない。


例えば、次局がそうだ。

次局に果たしたこのテンパイ。佐々木が、白、南をポンしてソウズのホンイツ模様なのである。

そこに、多井は2sを打ってダマテンに構えた。


ここには、正にその多井麻雀のエッセンスが多分に含まれている。

1つは、佐々木ならイーシャンテンがありえるという読みと、仮にテンパイで佐々木に打ったとしてもよいという冷静な判断力。

もう1つは、2p5pという絶好の待ちでも、優勝がほぼ決まっていても、このテンパイをダマテンにできる「おごらない心」である。


そして、多井が2sを打った直後、佐々木に2s5sテンパイが入るも、1手違いで多井の4000オールが炸裂した。

追う3者にとっては、これが事実上の投了宣告。

オーラスでは、藤田が粘って6本場まで積むものの、多井には届かず。

どんな状況になろうと決して休まず、冷静に持ち味を発揮した多井が、驚異の6連勝で優勝を決めた。

そして、24時間365日年中無休の多井ストアは、残り2半荘でも当然の全力稼働だ。

それが、店主・多井隆晴の、麻雀打ちとしての心意気である。


鈴木聡一郎(最高位戦日本プロ麻雀協会)

藤田晋 invitational RTDリーグ

トッププロを招聘した長期リーグ戦「藤田晋 invitational RTDリーグ」。BLACK・WHITEの2リーグ戦を経て、準決勝・決勝にて年間チャンピオンを決定。AbemaTV麻雀チャンネルにて独占放送中のオリジナル番組です。

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