勝又の氷さえも溶かす最終戦の熱量! RTDリーグ2017 WHITE DIVISION 最終節 53、54回戦(最終戦)レポート

7/27(木)21:00よりAbemaTV「麻雀チャンネル」にて放送された、RTDリーグWHITE DIVISION 第9節(最終節) 53、54回戦(最終戦)の様子をお届けします。

レポートは、鈴木聡一郎(最高位戦日本プロ麻雀協会)がお送りします。

前回までのポイントはこちら↓

長期にわたる戦いも、ついに最終戦を迎える。

まずは、53回戦。

53回戦は1、2、7、8位という卓組と決まっている。

すなわち、こちらの卓は、もうほとんど結果が決まっている。

この半荘の結果にかかわらず、1、2位は勝ち抜け、7、8位は敗退だ。

しかし、敗退が決まっていても、石橋・内川は手を抜かない。

石橋のオヤリーチ対し、内川がジュンチャン三色のテンパイから2mで放銃する。

すると、トップ目に立った石橋は、こんな絶好の2p5pをダマテンにしてまでトップ取りにこだわった。

石橋が、最終戦を意地のトップで締めくくった。


さて、続いて54回戦。ついに最終戦だ。

こちらは3~6位卓で、ボーダー付近の直接対決となるため、まだ全くわからない。

たろうは大きなラスを引かない限り、ほぼ通過。

藤田、瀬戸熊、勝又はほぼトップ取り。ただし、勝又は、トップを取った上に藤田の着順を3着以下に落とすという条件がつきそうだ。

その勝又のオヤ番。

發ポンの後、9pもポンして何を切るか。

勝又の選択は打5p。

ピンズのホンイツなのだが、前巡の白を先切りするところから始まり、ここでも5p先切りを選択した。

誰もが熱くなる最終戦を迎えて、なんという冷静さだろうか。

確かに、この5p先切りの効果は絶大である。

3フーロ目がポンになった場合、他家は「トイトイがあるのだから5p5p6pからの先切りはない」と考え、両面待ちは盲点となる。

また、3フーロ目がチーになった場合でも、やはりトイトイがあったはずなので、シャンポン待ちは盲点となる。

すると、この先切りが思わぬ効果を生む。

藤田からリーチがかかったのだが、これがなんと2p5p待ち。

勝又は、5p先切りによって放銃を回避したのである。


これに対し、瀬戸熊が追い付く。

ドラ雀頭で、悪くなさそうなペン3sでリーチといった。


そして、勝又もようやくテンパイ。

3人テンパイの行方は・・・

瀬戸熊がマンガンツモで、トップ目に立った。

すると、そのままの点数状況で南3局。

オヤ番の瀬戸熊、最終手番。

6mを打てばテンパイで、6mは打てない牌ではないのだが、瀬戸熊は安全牌の4pを抜いた。

オヤを続けて逆転のチャンスを増やすより、この点数状況でオーラスにいくことを選択したのである。


そして、運命のオーラス。

勝負手のテンパイが入ったのは勝又だった。

ドラ表示牌の7m待ちで、どうせ出ることはないため、リーチで相手の行動に制限を与える。

リーチモーションも若干早く、勝又のテンションが上がっているのがわかる。

これでテンパイ連荘は確定だろう。

後は、7mを引けるかどうか。

ツモる手にも力が入る。

他家も、勝又のその熱を感じたというほどだ。

数巡後、勝又が7mを引き寄せる。

「4000オール」

勝又は、そう言った。

ツモれば6000オールということは頭ではわかっているのだが、もう頭と口が連動しない。

氷のように冷静で、正確無比な勝又でさえ、最終戦の熱に焼かれているのだ。

これだけのトップ選手たちが、勝負に入り込み、のめり込み、熱くなる。

それだけの最高の舞台がRTDリーグだということだろう。

勝又は、この6000オールで勝ち抜けポジションまで急浮上すると、次局ではたろうにアシスト。

たろうがカン8mから仕掛け始めると、鳴けそうな牌を積極的に下ろしていく。

チャンタ気配のたろうに対し、ここから8p、3s、2pと打っていく。

しかし、なかなか鳴かれない。

チャンタのたろうに対し、自分の手牌がタンヤオで、アシストするには相性が悪い。

ところが、ここでたろうが白をポンしてテンパイ気配を出した。

これで何でも切れるようになった勝又。

ここから6sを打つ。

当たらない。

次巡、打6p。

きっちりと2巡で差し切った勝又が、たろうとともに準決勝進出を決めた。

全54回戦を打ち切り、4位勝又と5位瀬戸熊の差はわずか20ポイント。

正に1着順が勝敗を分ける結果となった。

昨年も準決勝進出を果たした小林・村上と、昨年の雪辱を果たしたたろう・勝又が、準決勝に殴り込む。

準決勝は8/12(土)14:00からAbemaTV 麻雀チャンネルにて生放送!!


鈴木聡一郎(最高位戦日本プロ麻雀協会)

■次回7/31(月)21:00からBLACK DIVISION 第9節(最終節)49、50回戦をAbemaTV 麻雀チャンネルにて放送予定

藤田晋 invitational RTDリーグ

トッププロを招聘した長期リーグ戦「藤田晋 invitational RTDリーグ」。BLACK・WHITEの2リーグ戦を経て、準決勝・決勝にて年間チャンピオンを決定。AbemaTV麻雀チャンネルにて独占放送中のオリジナル番組です。

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