滝沢の差し切り!白鳥の逃げ切り! RTDリーグ2017 BLACK DIVISION 第6節 35、36回戦レポート
6/1(木)21:00よりAbemaTV「麻雀チャンネル」にて放送された、RTDリーグBLACK DIVISION 第6節 35、36回戦の様子をお届けします。
レポートは、鈴木聡一郎(最高位戦日本プロ麻雀協会)がお送りします。
前回終了時のポイントはこちら↓
トップの取り方には2通りある。
先行しての逃げ切りか、リードを許してからの差し切りか。
何を当たり前なことをと思われるかもしれないが、競馬などの差しが決まりやすい競技とは違い、麻雀は実に逃げ切りが決まりやすいゲームである。
特に、滝沢のように守備に長けたプレイヤーが先行すれば、逃げ切りの確率はかなり高くなる。
35回戦、滝沢が4000オールで先行した。
こうなると、安定感ある滝沢の半荘になりそうだが、滝沢の想定を超える攻撃が飛んでくる。
攻撃者は平賀。
中をアンカンして高目サンアンコのテンパイを果たした平賀は、ダマテンに構えると、なんとこの巡目に滝沢が打った4pを見逃し。
そして、次巡にツモ切りリーチといった。
すると、オリていた滝沢の手が終盤に止まる。
アンパイとしては4mがあるのだが、1mをポンしてマンズ気配の下家藤田に打ちたくない。
そこで、シャンポンか単騎にしか当たらず、さらにツモ切りリーチ前巡に通っている4pに手をかけた。
シャンポンで見逃しが入っているなど、想定外である。
ウラも4枚乗って12000。
あっという間にトップから引きずり降ろされ、滝沢の表情も歪む。
逃げ切り失敗である。
しかし、滝沢は、その後になんとか踏みとどまり、オーラスにトップ逆転を狙える位置につける。
トップから転落したプレイヤーは、「どうしてもトップに返り咲きたい」という心理になりやすい。トータルでマイナスしている滝沢なら、なおさらだろう。
ところが、トップを目指すのは他のプレイヤーも同じ。
オヤの猿川が白をポンしてテンパイを組む。
これに対して、滝沢は少考してドラの5pを勝負した。
「早く・・・早くテンパイしてくれ!」
そんな滝沢の叫びが聞こえてきそうなドラ切りである。
しかし、そんな滝沢の願いとは裏腹に、平賀も發をポンしてテンパイ。
と、そこで滝沢にようやくテンパイが入った。
滝沢の選択はリーチ。
平賀以外からの出アガリでも同点トップになれる。
その結果は最高。
平賀が2mをツモ切り、トップ逆転。
滝沢が、転落からの見事な差し切りを決めた。
続く36回戦では、多井に先行を許した白鳥だったが、このマンガンツモでなんとか多井を追いかける。
その後、多井を逆転し、トップ目でオーラスを迎えるのだが、待っていたのは佐々木のこのオヤリーチ。
これに対し、白鳥はイーシャンテンから無スジの9mを勝負する。
その後、テンパイを果たしてからも無スジを連打し、佐々木との2人テンパイで流局に持ち込んだ。
愚形リーチの多い佐々木に対する人読みも込みの見事な押しで、テンパイ料を獲得。
このテンパイ料で勝負あり。
次局に達也からリーチが入るのだが、白鳥は達也にならマンガンまで放銃しても逃げ切れる。
あのテンパイ料が、採れる行動の幅を広げたのである。
すると、すかさずアンパイを残して1s先打ち。
白鳥が放銃で見事な逃げ切りを決めた。
佐々木の逃げ切りはほぼ確定とし、準決勝進出の4位までに後続から差してくるプレイヤーはいるのだろうか。
長かったシーズンも、残り3節と終盤を迎えている。
鈴木聡一郎(最高位戦日本プロ麻雀協会)
■次回6/5(月)21:00からWHITE DIVISION 第7節37、38回戦をAbemaTV 麻雀チャンネルにて放送予定
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