This is HIRAGA~この男、無邪気につき~ RTDリーグ2017 BLACK DIVISION 第6節 33、34回戦レポート

5/30(木)21:00よりAbemaTV「麻雀チャンネル」にて放送された、RTDリーグBLACK DIVISION 第6節 33、34回戦の様子をお届けします。

レポートは、鈴木聡一郎(最高位戦日本プロ麻雀協会)がお送りします。

32回戦終了時のポイントはこちら↓

33回戦、RTDリーグでようやく平賀らしい破天荒な麻雀を観ることになった。

まず、リーチ一発ツモのマンガンで先制するところまでは普通である。

平賀の麻雀はここから。

多井の先制リーチに対し、オヤでピンフの追いかけリーチを放つと、9pを掴んであっさりマンガン放銃。

さらに、次局にはツモ切りを続けているオヤの達也がいる状況で、終盤にイーシャンテンから8sをすっとツモ切った。

これが達也に捕まり、7700放銃であっという間に持ち点が2万点を割ってしまう。

マンガンをアガった後に、あっさり放銃して失点する。

これが平賀の麻雀を捉えた一面である。

ただし、その狂気とも思える攻撃性は、ハマればさらなる得点を生むこともあるから平賀は強い。


南入してこの手牌。

真っすぐ打つなら3pだろうか。しかし、それだとドラ受けとタンピンへの移行が難しい。

ならばと、平賀は2mを打ち出した。

確かに、2mはあくまで好形をフォローする牌であり、2mを残しても打点は生まれない。

それなら、3pからの打点+好形と、ダイレクトのイッツーテンパイを逃さなければいいというのが、攻撃力の高い平賀の打牌である。

結果、3pを切っても8s5sと引いてマンガンのツモアガリになるのだが、河に並んだ2mと3pの順番が、なんとも平賀らしい。

これで持ち点を回復すると、次局ではメンホンテンパイ。

6sと8sの選択だが、平賀は1枚切れているカン8s待ちを選択し、2sを打った。

平賀「さっき達也さんにカン8sでやられたから。カン8sでやり返してやろうかなと( ̄▽ ̄)」

こういう無邪気さが、観ている者をわくわくさせる平賀の持ち味なのだが、この選択は理に適ってもいる。トップ目の達也が切っている8sに照準を合わせたというわけだ。

すると、裏目の6sを引く。

9sが1枚切れで終盤であることを考えると、3sを切って8s9sのダマテンに構える選択肢がマジョリティか。2sが全見え、3sも2枚見えなのも、その選択を後押ししている。

しかし、「9s2枚より、5s2枚と3s1枚の方が良く見えた。リーチすれば1人旅になると思ったし」と語る平賀は、当然、無邪気に9s切りフリテンリーチ。

そして、ハイテイで高目の3sを引き当てた。

RTDリーグ史上初の3倍満である。

すると、この無邪気な男は手を出し、役を数え始める。

アガって指を折ったのも、RTDリーグ史上初である。

多井がうれしそうにこれに食いつき、平賀をイジった。

平賀「あれは指折りますよ~」

こういう平賀の自然体な無邪気さが、きっと愛されるキャラを構築しているのだろうなと思う。


そして、点数を持ってから、平賀の真の麻雀が始まる。

大トップ目でオヤ番を持ってくると、早いリーチで南をカンして4000オール。

すると、立て続けに4巡目リーチ。

これは対局者の心理も込みの判断。

対局者としては「またかよ・・・」と心が折れる。

今回は両面待ちだが、きっと愚形でもリーチしていただろう。

これを達也からアガると、オーラスではドラをアンカンしたタンヤオを、後がないオヤの達也からホウテイで打ち取って12000。

正に、これぞ平賀という内容で、特大トップを決めた。



続く34回戦では、打って変わって小場の展開。

ここを制したのは猿川。

得意の柔軟な鳴きでチャンスを伺い続けると、南2局に決め手となる2600を仕掛けてアガり、オーラスには佐々木への鮮やかな差し込みでトップを守り切った。

連勝の猿川が準決勝進出ボーダーの4位に急接近。

また、平賀も3位以下を大きく引き離している。


鈴木聡一郎(最高位戦日本プロ麻雀協会)


■次回6/1(木)21:00からBLACK DIVISION 第6節35、36回戦をAbemaTV 麻雀チャンネルにて放送予定


藤田晋 invitational RTDリーグ

トッププロを招聘した長期リーグ戦「藤田晋 invitational RTDリーグ」。BLACK・WHITEの2リーグ戦を経て、準決勝・決勝にて年間チャンピオンを決定。AbemaTV麻雀チャンネルにて独占放送中のオリジナル番組です。

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