小林と勝又、対照的な逃げの形! RTDリーグ2017 WHITE DIVISION 第4節 23、24回戦レポート
4/10(月)21:00よりAbemaTV「麻雀チャンネル」にて放送された、RTDリーグWHITE DIVISION 第4節 23、24回戦の様子をお届けします。
レポートは、鈴木聡一郎(最高位戦日本プロ麻雀協会)がお送りします。
22回戦終了時のポイントはこちら↓
23回戦に登場したのは小林。
小林といえば、仕掛けて、相手がくる前にアガリ切ってしまうという、「先制テンパイとアガリ回数」の選手である。
東1局、この形から1sもポンせず、5sを引いてテンパイを果たす。
テンパイとはいえ、ドラの西を切って1枚切れのペン3sだ。ここは9pをトイツ落としする手順を思い浮かべる打ち手が多いのではないだろうか。
しかし、小林はあっさりテンパイ取り。
そして、次巡に1300のアガリを手にした。
仕掛けだけではなく、門前でもアガリやすさを重視する小林らしいアガリである。
すると、東2局でもアガリに向けた手順。
4sを切ればカン5pから入ったときにピンフがつく。すでに7s8sという6s受けがあり、5sを引いても6s受けがかぶってしまうため、4s切りも自然な1打に見えるが、小林の選択は打1p。
8p2枚切れのため、ピンズの変化の弱さと、9mが6mに振り替わった場合のタンヤオ仕掛けも考慮し、アガリ優先の打1pである。
すると、狙い通りソウズを伸ばしてリーチツモで3000・6000。
トップまで駆け上がった。
極めつけの門前手順はこれ。
サンアンコを見て、打9sとする打ち手が多いのではないだろうか。
ドラ7mを使い切る構想なら打5mもある。
しかし、小林の選択は7sツモ切り。
リーチのみになる可能性も残した1打で、絶好に見える8sでアガリを取りにいった。
すると、1pがカンドラになった後に6mを引き入れリーチ。これが石橋から一発で出て12000。
宣言牌が7sの場合、石橋が8sを打たなかったかもしれないことを考えると、イーシャンテンの時点で7sを切っておかなければ、実現しなかったアガリだろう。
こうなると、完全に小林のペース。
こんな不安定に見える形で發をポンすると、影をも踏ませぬ速さでアガり切る。
これが、小林の必勝パターン「先制テンパイとアガリ回数」である。
一方、24回戦で登場した勝又は、小林とは対照的に「後手を踏んだときの斬り込みと、打点」の選手である。
6pフリテンのこのイーシャンテンから、勝又はなんと打3sを選択する。
そして、12巡目の5pもポンせず、3pを引いてリーチ一発ツモ。
意志を持ってハネマンに仕上げ、トップ目に立った。
そのまま勝又がトップ目を維持して南入したところで、オヤの瀬戸熊が中ポン、5m3m4mチーで、このテンパイ。
ここに、藤田が發を勝負してリーチ。
対する勝又は、この形。
ひとまず發を打てるようになったが、2軒テンパイではさすがにオリることになりそうだ。
しかし、次巡に7sを引いた勝又は、1枚切れの東を勝負。
さらに8sを引くと、2sワンチャンスの4sも押して5s8s待ちのダマテンで前に出る。
これに瀬戸熊が8sツモ切りで飛び込み、紙一重で2人の攻撃をかわし切った。
フラットな状況では打点を作り、点数を持って後手を踏んでもきっちり斬り込む。
「打点と後手でかわす」勝又の、見事なトップが決まった。
小林と勝又という、何やら対照的な辛さを持った2人が、それぞれのスタイルで逃げ切りを決め、ポイントを3桁に伸ばして3節目を終えている。
鈴木聡一郎(最高位戦日本プロ麻雀協会)
■次回4/13(木)21:00からBLACK DIVISION 19、20回戦をAbemaTV 麻雀チャンネルにて放送予定
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