内川、起死回生の国士!放銃は… RTDリーグ2017 WHITE DIVISION 第4節 19、20回戦レポート

4/3(月)21:00よりAbemaTV「麻雀チャンネル」にて放送された、RTDリーグWHITE DIVISION 第4節 19、20回戦の様子をお届けします。

レポートは、鈴木聡一郎(最高位戦日本プロ麻雀協会)がお送りします。

18回戦終了時のポイントはこちら↓

19回戦の対局者は、起家から順に

内川 幸太郎(日本プロ麻雀連盟)

石橋 伸洋(最高位戦日本プロ麻雀協会)

村上 淳(最高位戦日本プロ麻雀協会)

勝又 健志(日本プロ麻雀連盟)


ここまで大きくマイナスしてしまっている内川だが、この半荘では東1局に12000で先制。

しかし、このあと勝又に6400を放銃してまくられてしまう。


先制するも逃げ切れない展開が続く内川だけに、「またか」と視聴者のみなさんも本人さえも思ったことだろう。

そこで開けた配牌がこれなら、なおさらである。

内川は、ホンイツ、チャンタ、国士を見つつ、当然の5pトイツ落としから始めた。

とはいえ、オリ本線である。

しかし、これが予想外の伸びを見せた。

方向は国士。

13面張のイーシャンテンから、9sを引いてあっさりテンパイ。

しかも、この早い巡目である。


国士無双は、非常にテンパイの読みにくい手役だ。

そのテンパイを見抜く条件は、主に下記2つぐらいだろうか。

1.リーチ(や高そうな仕掛け)に明確に押している

2.捨て牌2段目後半ぐらいでヤオチュー牌が余っている

1に比べれば2は弱いが、すくなくとも2を満たさないテンパイは少ないように思える。


とすると、内川の1も2も満たさないこのテンパイ、これはノーマーク中のノーマークということになるだろう。

そして、1pはヤマに3枚。

掴んだら全員が切る1pであった。

誰が掴んでしまうのか!?

これは、石橋が今期小林に国士を放銃したときのつぶやきである。

石橋「大丈夫、さすがに2回目はないよ。席譲ったし( ̄▽ ̄)」

なんだろう、このフラグ感は。

こんなツイートをしてしまっては、もう・・・

黒いデジタル・石橋伸洋。

国士職人。

今期2度目の国士放銃である。

今期の最高位戦Aリーグでは国士をアガった石橋なのだが、RTDリーグでは今期2度目の国士放銃で、逆の意味で存在感を示してしまった。

それに対し、ほっとしたのはヒゲーズの2人。

徳の積み方が運命を分けた・・・と思ったとか思わなかったとか。


ところで、このテンパイを見抜くことは本当にできなかったのだろうか。

結論としては、さすがに不可能ということになるだろう。

仮にテンパイがわかったとしても、石橋のあの手牌で1pを止めることはできない。

しかし、かなり無理やりにテンパイを見破ることができたとするならば、それは、内川のテンパイ打牌がノータイムすぎたという点ではないだろうか。

ノータイムにしても、普段のノータイムより、コンマ何秒か早かったように感じたのである。

みなさんも、ぜひ映像をもう1度観てみてはいかがだろうか。


とはいえ、それでテンパイを見抜くのはやはり無理な話。

石橋にとっては、酷な放銃となってしまった。


この後、勝又の追い上げを振り切り、内川が7万点のトップ。

マイナスを一気に100近く減らす、起死回生のトップとなった。


20回戦では、前半荘で追い上げも一歩届かなかった勝又が連続で登場。

南3局では、石橋がマンズホンイツで仕掛ける脇で、勝又がソウズ待ちの高目三色をこっそりダマテンに構えていたが、瀬戸熊からリーチが入ったところで空切りリーチ。

これをツモってトップ目でオーラスを迎える。

すると、オーラス、勝又が興味深い手順を披露する。

2mを切ることもできるのだが、1sをツモ切った。

1sがオヤの無スジで2mがオヤの現物だからか?

単純に仕掛けが利くタンヤオに比重を置いた1打か?

というように見えたが、勝又の意図は違った。

勝又「3m6mが薄い。逆に、4sはヤマにいるし、切られやすい。仮に裏目の2sを引いてもなんとかなると思った」

つまり、薄いと思った3m6mをフォローするシャンポン受けに比重を置いたのだった。

すると、裏目の2sを引くも、予定通り4pをポンしてすぐにカン4sでアガり切る。

読みの達人勝又が、予定通りのシナリオでトップをもぎ取った。

このトップでついに勝又がプラスへ。

首位は、小林に代わり、村上。

とはいえ、いまだ平たい展開が続く。


鈴木聡一郎(最高位戦日本プロ麻雀協会)


■次回4/7(木)21:00からBLACK DIVISION 21、22回戦をAbemaTV 麻雀チャンネルにて放送予定


藤田晋 invitational RTDリーグ

トッププロを招聘した長期リーグ戦「藤田晋 invitational RTDリーグ」。BLACK・WHITEの2リーグ戦を経て、準決勝・決勝にて年間チャンピオンを決定。AbemaTV麻雀チャンネルにて独占放送中のオリジナル番組です。

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