くまくまタイムを支えるダマテンプッシュ!瀬戸熊直樹 RTDリーグ2017選手紹介9
AbemaTV「麻雀チャンネル」にて放送される、RTDリーグ2017の出場選手を紹介していきます。
観戦記担当の鈴木聡一郎(最高位戦日本プロ麻雀協会)がお送りします。
選手紹介9回目の今日は、RTDマンスリーリーグ2016で決勝進出を果たした、
瀬戸熊 直樹(せとくま なおき)
日本プロ麻雀連盟所属
昨年度シーズンでは、決勝のイメージが強いため、多井の圧勝という印象が残っている方も多いと思うが、予選・準決勝と圧倒的な強さを見せつけたのは瀬戸熊だった。
予選で初日に首位に立つと、そのまま危なげなく圧勝。特に予選では、28回戦中1着11回、4着1回という驚異的な成績であった。
決勝では多井の連勝を止められずに3位で終えたが、暴君・瀬戸熊を視聴者の脳裏に焼き付けたことだろう。
瀬戸熊といえば、オヤ番での大連荘。それはいつしか、「くまくまタイム」と呼ばれ、畏怖の対象となった。
確かに、ド派手な大連荘のくまくまタイムは目立つ。
しかし、実は瀬戸熊の強さを支えている土台は、地味な「ダマテンプッシュ」である。
昨年の準決勝でこんな場面があった。
佐々木のこのリーチを受けた一発目。
トップ目の瀬戸熊は、リャンシャンテンから無スジの8sをノータイムでツモ切った。
そして、通っていない牌を連打してテンパイにたどり着くと、瀬戸熊はさらに無スジの7pを押してダマテンを選択したのである。
確かに、佐々木のリーチ後に4sと7sが通っており、アガリを最大限に取りにいくならダマテンなのだろうが、ここまで押したら「せっかくならトップを決定づけるアガリを…」と思うものである。
しかし、瀬戸熊に言わせれば、それは過剰な欲であり、不要な奢り。
そして、瀬戸熊は涼しい顔で直後に7sをツモって局を消化した。
思うに、これを淡々とダマテンで押すことができる打ち手は稀有だ。
この辺りの地味なかわしが、瀬戸熊の派手な攻撃を支えていることを忘れてはならない。
瀬戸熊は、予選WHITE DIVISIONに出場。
ちなみに、「KKT」とコメントで流れたら、それは「くまくまタイム」の略。瀬戸熊の連荘が始まったら、KKTとコメントして瀬戸熊を応援するのも楽しみ方の1つである。
また、地味なダマテンプッシュにもぜひ注目して観ていただきたい。
鈴木聡一郎(最高位戦日本プロ麻雀協会)
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