佐々木6連勝なるか!?瀬戸熊の怖すぎるリーチ! RTDリーグ2018 WHITE DIVISION 23-24回戦、BLACK DIVISION19-20回戦レポート

4/9(月)および4/12(木)21:00よりAbemaTV「麻雀チャンネル」にて放送された、RTDリーグ2018 WHITE DIVISION 23-24回戦およびBLACK DIVISION19-20回戦の様子をお届けします。

レポートは、鈴木聡一郎(最高位戦日本プロ麻雀協会)がお送りします。


▼▼▼WHITE 23回戦:5連勝中の佐々木、昨年の記録6連勝に並ぶか!?▼▼▼

首位の佐々木が登場。

ついに過去5戦の成績が全部1になっている。

昨年に自身で立てた6連勝という記録に並ぶことができるか!?

その佐々木が後手を踏んだオヤで面白い手順を見せる。

猿川のリーチを受けた佐々木は、ダブ東アンコのチャンス手で無スジを切り飛ばしていたのだが、ツモ5mで珍しく少考に入った。

手牌の都合なら打2mで、三色目を残しつつ、受け入れMAXに受けるところだが、ドラそばの2mがいかにも危ない。

リーチの主が愚形リーチの多い猿川で、選択が入っていない2巡目リーチとあらば、この2mがアタリになっていることは通常時よりかなり高そうだ。

佐々木は、ここから4pを打って2mを押さえると、三色が崩れた2s引きテンパイで5m切りリーチに踏み切った。

ほんとですか!?先生!8m通ってないですよ?

無スジの本数で言えば5mは2本分、2mなら1本分で済むのだが、無スジ2本分より愚形リーチに対する危険度を評価したというわけだ。

実際、佐々木の読み通り、猿川のリーチはカン8sという愚形だった。

すると、佐々木がツモってウラ3の6,000オール。

ああ、6連勝か。

誰もがそう思うに値する手順と結果だったように思われる。


しかし、ここからなんとか食らいついていったのが猿川。

このトイトイを皮切りに、佐々木にピタリついていくと、接戦でオーラスを迎えた。

先にテンパイを果たしたのは佐々木。

役牌の北と南をポンしたカン6pテンパイから、アガりやすい色を求めてマンズに寄せていくと・・・

8mをチーして構想通りの3m6mに受け替え。

マンガンフィニッシュですか?先生!

と叫びたくなる。

ところが、アガったのは猿川。

苦しい配牌を丁寧に仕上げてリーチすると、佐々木から5pで7,700。

猿川がなんとか佐々木の6連勝を阻止した。


▼▼▼WHITE 24回戦:和久津の柔軟性とたろうの律義さ▼▼▼

今年度最初のレポートで、和久津の攻撃性について体術的と表現した。

すると、今回も非常に柔軟な発想で手牌と向き合う姿を見ることができた。

この手牌、イーシャンテンをキープする打7pがマジョリティだろうか。

しかし、この手牌の主が和久津なら、私は打牌をほぼ確実に当てることができる。

打9s。

シャンテン数にこだわらず、いったん内に寄せ、打点の安定性を確保しながら仕掛けという緊急回避ルートも残す。

非常に柔軟な和久津らしい1打である。

すると、フリテンながら高目タンピンのリーチをかけ、ツモウラでハネマン。

和久津らしい手順でトップ目に立つと、南2局にはなんとしても流したい2着目たろうのオヤ番で、發をポンした和久津。

ポンしたばかりの發を引くと、打6sでなんとも手狭に受ける。

ドラを打ってまで前に出る気もなく、マンズがうまく埋まってドラを打ち出さない形になればテンパイを組む構想だ。

そして、その方針が決まるまでは、安全度の高い字牌2枚持ちの進行とするバランスの良さ。

すると、うまくマンズが埋まってツモアガリでたろうのオヤを流すと、有利な状況でオーラスを迎えた。

オーラス、リーチをかけたのはたろう。

ツモって一発かウラ条件だ。

このとき、昨年のペン7s見逃しが頭をよぎるが、今年は「もう見逃さない」と約束したたろう。

平賀の打った2pに「ロン」と発声。

今年は大人になったのだな、と感心したのだが・・・

めちゃめちゃ不服そうじゃん!!!!

こうして、和久津がトップを守り切った。

対局後、たろうは笑った。

たろう「見逃したくなっちゃったけど、今年は見逃さないって約束しちゃったから」

ヤクソク、マモル。

ミノガシ、シナイ。

意外な律儀さがたろうの魅力でもある。


▼▼▼BLACK 19回戦:瀬戸熊の怖すぎるリーチ!▼▼▼

瀬戸熊がリーチに対してこんなダマテンのツモのみをアガる。

待ちが悪くなくても、後手ではこれをダマテンにするのが瀬戸熊の通常モード。

そして、何よりネクタイが素敵です!

はあ、かっこいい。

プロ連盟のイケメンといえば、今や滝沢・内川という感じになっていますけどね。

私好みのイケメンは瀬戸熊さんです!

そんなことを考えていたら、瀬戸熊からリーチの声。

ダブリーだ。

打4pやダマテンもあるが、前局の感触が良かったか、ダブリーに踏み切る。

すると、これがとにかく長引き、世にも珍しいダブリーハイテイツモというアガリとなった。

そして、気分良くオヤ番を迎えると、萩原のリーチに無スジを何枚も切り飛ばし、リーチ一発ドラ1の7,700でダメ押し。

あとはトップに向かって局を消化することがメインになりそうだ。

そんな瀬戸熊が南1局にドラ単騎テンパイを果たす。

トップ目ということを考えれば当然のダマテンに見えるが、瀬戸熊はなんとドラ単騎リーチに打って出る。

確かに、これはリーチの方がいいかもしれない。

オヤの白鳥は8mポンで仕掛けているため、最も恐れるべきオヤリーチはこない。

点数状況的にも3者が競っており、全員が瀬戸熊のリーチに対して前に出にくい。

なるほど、とうなずいた。

これに困ったのが、オヤで8mをポンしていた白鳥。

4p5pの両面ターツ落としリーチか。

あの瀬戸熊の河はなんだろうか。

チートイツも当然あるが、その場合にはリーチするだろうか。

普通はしないだろう。しかし、瀬戸熊ならありえるか。

とはいえ、リーチとくる以上、やはり本命はメンツ手になるか。

メンツ手ならば手役絡みだ。ソウズのイッツーか。

いや、ツモリスーアンコのリーチだってありえる。

考えれば考えるほど、全てがアタリ牌に見えてくる。

怖い。このリーチは怖すぎる。

白鳥もなんとか粘ったが、結局真っすぐ打てずに撤退を余儀なくされ、瀬戸熊の1人テンパイで流局となった。

白鳥は悔しそうに言う。

「あれは完全にやられた」

人の心まで支配した瀬戸熊が、完全勝利でついにトータルプラスまで戻ってきた。


▼▼▼BLACK20回戦:リーチの強さを教えてくれる村上▼▼▼

なんてことのない安目リーチのみだが、これが一発とウラでマンガンになる。

それがリーチの強さだ。

村上は南3局でもリーチをかける。

供託3,000と3本場があるため、ダマテンでもトップ目に立てるのだが、村上はリーチだ。

これは打点の上昇以外にも、仕掛けている松本へのけん制効果もあるだろう。

それらを総合し、リーチという判断になっている。

これに対し、意外な形で5pが打たれた。

小林がフリテンの2m5mテンパイで5pを押したのだ。

思わず目を疑った。

ほんと??

小林「あれは、やりすぎでした」

ですよね~!

結果、ウラが乗り、大きな3,900で村上がトップ目でオーラスを迎えると、村上が早々に2フーロ。

リーチ超人村上が、この仕掛けでなんとノーテンである。

しかし、全員がそれなりに前に出るこの状況では、成就しそうな感覚もあるだろう。

結果、小林のリーチをかわしてアガり切り、トップを死守した。

今回トップの瀬戸熊・村上が、ようやくプラス域に顔を出し、上位進出をうかがう。


鈴木聡一郎(最高位戦日本プロ麻雀協会)

■次回4/16(月)21:00からBLACK DIVISION 21-22回戦をAbemaTV 麻雀チャンネルにて放送予定


藤田晋 invitational RTDリーグ

トッププロを招聘した長期リーグ戦「藤田晋 invitational RTDリーグ」。BLACK・WHITEの2リーグ戦を経て、準決勝・決勝にて年間チャンピオンを決定。AbemaTV麻雀チャンネルにて独占放送中のオリジナル番組です。

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