平賀、渾身のメガネチェンジ!図太い白鳥! RTDリーグ2017準決勝第1節3、4回戦レポート
8/12(土)14:00よりAbemaTV「麻雀チャンネル」にて放送された、RTDリーグ準決勝第1節3、4回戦の様子をお届けします。
レポートは、鈴木聡一郎(最高位戦日本プロ麻雀協会)がお送りします。
開始時のポイントはこちら↓
準決勝3回戦、まず仕掛けたのは前回トップで順位を一気に上げた勝又。
ここから白を1枚目から鳴いていくと、東もすぐにポンして打西。
切った牌が1枚切れの西であるためテンパイが近く、かつマンガン以上の打点が想定に入る仕掛けで、他家にプレッシャーをかけつつ、遅い巡目での決着を狙う。
これに対し、斬り込んだのは、メガネを替えた平賀。
平賀は言う。
「ラス引いたらメガネ替えようと思ってて、前回ラスだったから替えたんだよね」
どこまで本気かはわからないが、それで気分が切り替わるのなら、確かに替えたほうがいいのだろう。
その平賀の手牌。真っすぐに打てば打2mだ。
だが、この手牌、勝又が寄せているピンズをどこかで1枚は切ることになる。
ならば、その1枚をどこで切るかがポイントだ。
すなわち、焦点は、勝又が今テンパイしているかどうかである。
3巡目の2フーロ以降、ずっとツモ切りしている勝又は、テンパイでもおかしくはないが、ノーテンのことのほうが圧倒的に多そうだ。
平賀の選択は打1p。
ピンズ勝負の巡目として、このタイミングを選んだ。
また、1pは1枚切れであるため、受け入れロスも1p1枚分で済む。
すると、3pを引き入れてリーチをかけ、ドラの8sをツモ。
ウラも1枚乗って、3000・6000となった。
続いて東4局でも平賀のメガネ、いや、感覚が冴えわたる。
ドラの東が重なった場面。
マンズの変化を見るなら打1p。瞬間のアガリやすさなら打3mで1pと東のシャンポンリーチに向かうことになるだろう。
しかし、平賀は全く別の選択をしていく。
打2s。
これには、控室で今日1番のどよめきが起こった。
平賀「1pが良いと思ってたから、1p切りはない。マンズの伸びにも期待したいから、3m切りもない。あとは、チートイツも見えてたし、2s切りました」
― いや、1pも良さそうですけど、1s4sが悪いっていうことにはならないじゃないですか?
平賀「確かに、1s4sの状況はなかったからわからないけど、1pは脇からでも出る可能性がある牌だと思ってたから、その点で1pを残したほうが有利だと思った」
この独特の感覚である。
結果、3m、1pと立て続けに引いてウラ3。
再びシャンポンリーチのハネマンで、トップを決めていった。
対局後、平賀は言った。
「やっぱ麻雀はメガネだね」
明日、麻雀店近くのメガネ屋に行列ができないことを願うばかりである。
続く4回戦では、白鳥が先制リーチ。
これを、村上が追いかける。
すると、たろうも参戦で3軒リーチに発展した。
ここを制したのは白鳥。
たろうの8mを捕まえ、2600をアガり切る。
すると、オヤ番では、村上のこのリーチを受け、一発目に引いた4pをノータイムでツモ切った。
ここに、白鳥の変化を見たような気がした。
この数年で、白鳥は間違いなく図太くなっていると感じるのである。
それがよく表れているのが、このノータイム4pツモ切りだったように思うのだ。
確かに切る牌は他にないのだが、それでも以前の白鳥なら、数秒の「再確認の時間」があったように思う。
「本当に前に出ていいかどうか」を確認する時間である。
しかし、今は、この4pをはじめ、次巡以降に引く牌もノータイムでツモ切っている。
これは、すなわち、正確な手順、繊細な読みのできる白鳥が、あえて細かい部分を切り捨てて前に出ているように見え、ここ数年の白鳥を「図太い」と感じさせる1要因になっている部分だと思うのである。
その後も涼しい顔でツモ切りを続けた白鳥は、4sを引いてリーチ。1sを村上から一発で打ち取り5800をアガると、次局には4000オール。
一見なんてことのない4000オールに見えるが、カン2mとカン8mの選択で、1mの切れ具合から見事4枚ヤマの2mのほうを選んで正解。
こういった繊細な技術と図太さを融合させた白鳥が、トップを獲得し、佐々木をまくって首位に立っている。
鈴木聡一郎(最高位戦日本プロ麻雀協会)
■次回8/23(水)17:00から準決勝2日目をAbemaTV 麻雀チャンネルにて生放送予定
0コメント