死地に高打点を見出す藤田の慧眼! RTDリーグ2017 WHITE DIVISION 第6節 35、36回戦レポート
5/22(月)21:00よりAbemaTV「麻雀チャンネル」にて放送された、RTDリーグWHITE DIVISION 第6節 35、36回戦の様子をお届けします。
レポートは、鈴木聡一郎(最高位戦日本プロ麻雀協会)がお送りします。
34回戦終了時のポイントはこちら↓
35回戦、瀬戸熊が2軒リーチを制してマンガンを決めると、前に出た勝又から西を打ち取り、さらにマンガン。
このマンガン2発で抜け出してトップを決めた瀬戸熊が、トータルをプラスまで戻した。
36回戦では、今節2連勝中の藤田が登場。
その藤田、今回は放銃で点数を失う厳しい展開となってしまう。
このままラスを引くと、せっかく積み上げた2連勝の意味が薄れてしまうが、藤田はこの窮地、そしてこの平凡な手牌に、活路を見出していた。
なんと、この5m8mテンパイの同巡、たろうから打たれた8mを見逃したのである。
もう東4局であり、トップ目小林を逃がすような1000点で局を消化するのは損。さらに、南をポンしてピンズホンイツ気配の小林が場を制圧した感があり、連荘でもう1局となる未来も濃く見える。
そういう考えでの見逃しはわかるのだが、そこには「自分の手牌が育つ」という前提がなければならない。
果たして、この手牌が高打点で決まるビジョンを持てる打ち手が何人いるだろうか。
確かに567の三色は見えるが、7p、5mというかなり限定的な2種が必要になるため、少し厳しいように見える。
藤田のこの見逃しの後、南を鳴いていたオヤの小林が1pもポンしてドラ切り。
これでテンパイが明白になった。
そこに、石橋も手ごたえのある2s5s待ちリーチで応戦。
この2人に挟まれては、藤田も安全牌1pを抜いてテンパイを崩さざるを得なかった。
そして、同じく挟まれてしまったのがたろう。たろうは安牌に窮した。
リーチの現物は6pなのだが、それはピンズ仕掛けの小林に危険牌。
ピンズと字牌を切らない前提だと、マンズかソウズになるが、当たったときに打点が高くならなさそうな5m(石橋の捨て牌的に234や678・789の三色、チャンタが本線)を切って見事に放銃を回避していく。
そして、次巡もたろうが5mを切る。
そもそも2巡の安全を買うためのトイツ落としであるため、当然の5m切りである。
すると、なんとこの2枚目の5mに声がかかった。
藤田だ。
前巡に7pを引いた藤田がスジの7mを打ってテンパイを組んでいたのである。
なんと、高打点に仕上げるのは難しいと思われたあの手牌を、見事マンガンに仕上げ切った。
すると、死地から生還したかのように藤田が活気づく。
次局にはたろうのリーチ宣言牌7mを打ち取ると、ウラが2枚乗って12000。
さらにマンガンツモ。
これでトップ目に立ったのだが、そう簡単には逃げさせまいと小林がマンガンをたろうからアガり再逆転。
大接戦のオーラスを迎えると、先制リーチは小林。
ここに、たろうも追いかけリーチで対抗した。
ヤマに薄いと読んだドラ3mより、4mに受ける。そして、この4mはヤマに3枚とさすがの読みを見せた。
しかし、ここを制したのは藤田。
無スジを何枚も切り飛ばし、7sを手繰り寄せた。
藤田はこのトップで今節を3連勝で締めくくった。
トータルでも見事にマイナスからの生還を果たし、満足げな表情を浮かべた。
鈴木聡一郎(最高位戦日本プロ麻雀協会)
■次回5/25(木)21:00からBLACK DIVISION 第6節31、32回戦をAbemaTV 麻雀チャンネルにて放送予定
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