中打点量産型タイムマネジメントシステムFUJITA! RTDリーグ2017 WHITE DIVISION 第6節 33、34回戦レポート

5/19(木)21:00よりAbemaTV「麻雀チャンネル」にて放送された、RTDリーグWHITE DIVISION 第6節 33、34回戦の様子をお届けします。

レポートは、鈴木聡一郎(最高位戦日本プロ麻雀協会)がお送りします。

32回戦終了時のポイントはこちら↓

藤田といえば大トップを獲っているイメージであるため、アガリ打点も高いかといえばそうでもない。

ただし、打点が低いわけでもない。

藤田のアガリ打点は、まさに中打点。3900~5200クラスのアガリが多い印象である。

しかも、そのどれもが、アガリやすい鋭さを備えているため、アガリ率が高い。

すなわち、中打点を量産している打ち手というわけだ。


33回戦でも、中打点量産型の雀風は健在。

南場のオヤで東と9sをポンして2p切りでテンパイを果たした次巡、6sをノータイムでツモ切った。

4s7sの両面に取る打ち手も多いと感じるが、自分の河が平坦であるため役牌が打たれやすいこと、4s7sがドラそばであまり良くないこと、他家がまだ役牌を持っている可能性があることなどを踏まえ、白を狙いにいった。

その結果、直後にたろうから白が手出しされて最速の3900をアガり切る。


すると、2本場では、前巡にいったんダマテンに構えた2s単騎で、1巡回して空切りリーチといった。

このリーチは、実に藤田らしい。

ツモ切りリーチや空切りリーチが多い藤田なのだが、そのどれもが、相手のスピードを見事に読み切ったリーチとなっている。

今回もそうだ。

前巡の動きを見てみると・・・

まっすぐに役牌を打ち出した勝又が少考して打7mでイーシャンテン。

同じく役牌から打ち出した内川が、7s手出しの後、少考して6pをツモ切っている。

藤田のリーチは、これを見てのもの。

「このタイミングでリーチをしておかなければまずい」

そういう他家のスピード感を敏感に感じ取った「タイミングでかけたリーチ」である。

これに対し、こちらも手の整っていたたろうが掴んだ2sを打ち、藤田の4800が炸裂した。

完璧なタイムマネジメントでの鋭い中打点。

このアガリこそ、藤田の強さを凝縮したアガリに見えた。


すると、オーラスでは、たろうの強烈な3フーロに対し、フリテンリーチを敢行。ツモればトップなので、着落ちリスクを取って前に出る。

たろうも北をツモると倍満でトップになるテンパイにこぎつけ、めくりあいとなったが、藤田が最終手番で力強く3pを引き寄せた。

逆転でトップを獲った藤田は、続く34回戦でも躍動する。

石橋のこのオヤリーチを受けた藤田。

9pにくっつけば三色になるのだが、石橋に対し、3sはワンチャンスながら無スジで、5mの後の1m切りリーチであるため2mも打ちにくい。

巡目も深いため、99%の打ち手がここでオリを選択すると思われるのだが、藤田は3sを打って前に出た。

すると、7pを引いてテンパイした藤田は、2mを勝負すると、次巡に4pを引く。

石橋のリーチ直前の手出しが2pであるため、1pのシャンポンをケアしてきっちり4pをツモ切り。

そして、石橋からツモ切られた最後の8pで5200をアガり切った。

アガリまでの関門が多く、ほとんどの打ち手が拾えていないアガリである。

これで一歩抜け出すと、トップを逆転していった石橋をオーラスのオヤ番で再逆転した2本場。

石橋とは1万点差ほどで、これをアガれればトップ当確であるためきっちりダマテンに構え、石橋の第1打5pに照準を合わせた。

すると、想定通り石橋が5pをツモ切り、トップを決める大きな3900直撃。

藤田の良さがふんだんに盛り込まれた内容の濃い2連勝で、トータルでもほぼ借金を返済している。


鈴木聡一郎(最高位戦日本プロ麻雀協会)


■次回5/22(月)21:00からWHITE DIVISION 第6節35、36回戦をAbemaTV 麻雀チャンネルにて放送予定


藤田晋 invitational RTDリーグ

トッププロを招聘した長期リーグ戦「藤田晋 invitational RTDリーグ」。BLACK・WHITEの2リーグ戦を経て、準決勝・決勝にて年間チャンピオンを決定。AbemaTV麻雀チャンネルにて独占放送中のオリジナル番組です。

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