「目標は最高で最強!これからもサムライで」 平賀聡彦、RTDリーグ2017優勝記念インタビュー 第4回(最終回)
AbemaTV「麻雀チャンネル」にて放送された、RTDリーグ2017にて、見事優勝した平賀聡彦選手(最高位戦日本プロ麻雀協会)にお話を伺いました。
レポートは、鈴木聡一郎(最高位戦日本プロ麻雀協会)がお送りします。
最終回の今回は、麻雀から少し離れた普段の平賀について話を聞いた。
【弟が置いてったネクタイしてみた】
― RTDリーグ出てから、街で声かけられることって増えた?
平賀 「1、2回ぐらいはあったけど、それより実家帰ったときに母親から『息子さん、お父さんにそっくりだねって知り合いから言われた』って聞いて、AbemaTVのすごさを実感したよ」
― AbemaTV、ほんと観てる人多いし、幅も広いよね。そんな幅広い視聴者が気になってることを聞いとこうと思うんだけど、メガネって何本持ってるの?
平賀 「メガネは2本だけなんだよね。実はメガチェン(平賀はメガネをチェンジして気分を変える ※写真参照)できるようになったの最近だし」
― そうなの?じゃー、前は1本しかなかったんだ?
平賀 「そうそう。実家帰ったとき、朝起きたら甥っ子に踏まれてメガネが壊れちゃってて。そのときに2本買ったんだよね。ちなみに、黄色いネクタイも家族絡みだよ」
― プレゼントされたとか?
平賀 「いや、一緒に住んでた弟が引っ越すときにたまたま置いてったやつなんだよ。当時は、こんな派手なネクタイするやついねえよ!って思ってたんだけど、たまに気分転換でつけ始めたら勝っちゃって。勝つから続けてるんだよね」
今年、麻雀プロから芸能人まで真似した黄色いネクタイが、まさかたまたま弟が置いていったものだったとは。
【麻雀は表現だと思ってる】
平賀 「実は、高校のとき生徒会長やってたんだよね」
― 全然キャラじゃないじゃん!じゃー、高校のときは遅刻してなかったってこと?
平賀 「いや・・・遅刻はしてたんだよ」
― してたんかーい!
平賀 「朝とかさ、生徒会の人たちが挨拶運動してるんだよね、入り口のとこで。で、さすがに生徒会長が遅刻してるのはマズイからさ、脇から靴を持ってそっと校舎に入ってたよ」
― めちゃくちゃっすね(笑)
平賀 「当然、まったく人望なかったよ」
― でしょうね!
― そういえば、平賀さんって劇団入ってたよね?
平賀 「そうそう、大学のときから劇団入ってた。入ってた劇団の決まりでさあ、やりたい人が手を挙げて主宰者の前でギャグやるんだけど、『平賀さんのギャグは1億人が見て1億人が笑わない』って言われてたよ(笑)」
― で、なんて返すわけ?
平賀 「それでもとにかく毎日手を挙げて、同じギャグをやり続けたよ。つまんないギャグでも、毎日毎日やり続けると面白くなってくる笑いってあるじゃん。それでいつの間にか笑わせたよ、気合で」
― 気合で笑わせるとか、もう狂気だね(笑)
平賀 「そうだね(笑) でも、なんだかんだで芝居から得たものはけっこう麻雀に活きてるかな。例えば、麻雀の対局でも緊張しないのは、芝居で初舞台とかを経験したからだと思ってるしね」
― へえ、初舞台ってやっぱ緊張するもんなんだね。つーか、平賀さんが緊張してるの意外だわ
平賀 「初舞台は緊張したね。あれ経験したら、大概のことは緊張しないよ」
平賀 「あと、芝居のとき、1万人に1知ってもらうより、100人に100理解してほしいと思ってやってたんだよね。それは麻雀でも同じで、広く浅く知ってもらうより、人数は少なくてもいいから、とにかく自分の麻雀を深くわかってもらいたいと思ってやってる。麻雀も表現だと思ってるからさ。そういう意味で芝居と同じかな」
平賀の麻雀に対する考え方は、実はこの辺りの芝居に関する経験が大きく影響を与えているのだろう。
平賀の麻雀が人の心を惹きつけるのは、演者・表現者としての本能を発揮している結果なのかもしれない。
【元読書家平賀が好きな本は『何者でもない』】
― 平賀さんって、めちゃめちゃ本読んでるよね?
平賀 「昔はめちゃめちゃ読んでたよ。でも、ここ2、3年はほとんど読んでないんだよ、実は」
― えっ!?そうなの?
平賀 「マイブームみたいのがあって、昔は本が長くブームだったんだけど、最近はスマホゲームにはまってた時期を経て、今はTwitterがマイブームだね」
― 確かに最近よくつぶやいてるなとは思ったんだけど、Twitterにはまり中なんだね
平賀 「RTDリーグファンの方がよくTwitterで『平賀さん、応援してます!』とか言ってくださって、ありがたいなと思ったりさ、そういうやり取りって楽しいよね」
― ああ、確かに。昔はそういうファンの意見って見えないものだったからね。
平賀 「そうだよね。でさあ、ありがたいなと思って応援してくれた人のページに行ってみるじゃん。そしたらさ、大体『ウッチー・ヒサト推し』とか『白鳥推し』とかって書いてあって、マジかwwwwwwってなるんだよね(笑)」
― そんなことないって!ちゃんと平賀さんの名前書いてくれてる人もけっこう見るよ!
みなさん、ぜひ平賀さんのことも少しだけ応援してあげてください(笑)
― じゃー、話を戻して、元読書家の平賀さんが好きな本ってどういうのなの?
平賀 「原田宗典さんの『何者でもない』はすごく好きだったなあ。中年の売れない役者の話なんだけどね。やっぱり自分が芝居やってたから、すごく感情移入できるんだろうね」
平賀 「あと、本を読まなくなる直前ぐらいで面白かったのは『永遠の0』と『まほろ駅前多田便利軒』かな」
― マンガもよく読むの?
平賀 「マンガも好きだよ。ジャンル問わず少女マンガとかまでけっこう読んだよ。ちなみに、麻雀マンガだとオカルティ(片山まさゆき『牌賊!オカルティ』)が一番好き」
― へえ、意外。さだめだ(片山まさゆき『ミリオンシャンテンさだめだ!!』)かと思った。
※『ミリオンシャンテンさだめだ!!』に登場する極限堂がサムライキャラのため
平賀 「キャラとしては極限堂なんだけど、オカルティはちょうど自分がプロになったときで、朧がどんどんリーグ上がっていくのを自分と重ねてたんだよね。だからすごく思い入れがあるんだよね」
※『牌賊!オカルティ』は、競技麻雀を舞台に、朧という青年が下位リーグからだんだん駆け上がっていくストーリー。
― なるほど、確かにちょうどその時期だったかも。まあ、片山先生のマンガはなんでも面白いけどね。
麻雀マンガをあまり読まれたことがない方は、今年の麻雀駅伝にも出場した片山まさゆき先生のこの辺り↑の作品から読まれてみてはいかがだろうか。年末年始休暇のお供にぜひ。
【目標は最高で最強】
― 長々とやってきましたけど、そろそろ締めましょうかね。目標とか聞いてもいいすか?
平賀 「最高位と最強位を獲りたい」
― じゃー、RTDリーグ優勝でファイナル出場権を得たから、今年は最強位のチャンスだね!
平賀 「そうなんだよ、まずは今年最強戦がんばるよ。最高位と最強位を獲ったら、『最高で最強』って言われるじゃん。そうなりたいよね。ちなみに、最高で最強って、同時戴冠は飯田さんと張さんだけで、小島先生が別の年で獲ってる。この3人だけなんだよね。まずはそこが目標かな」
― 期待してます!では最後に、ファンのみなさんに一言お願いします。
平賀 「今までは自分のことを『無冠のサムライ』って言ってました。今回、RTDリーグの優勝で無冠ではなくなりましたが、サムライでは居続けますので、引き続き応援よろしくお願いします」
RTDリーグ2017は平賀という風変わりなサムライの戴冠によって幕を閉じた。
おそらく今年は、初出場平賀へのマークはあまりなかっただろう。
しかし、来年は当然マークされる側。
それを振り切り、来年も勝ち切ってしまうのか。
サムライの一振りに、私たちはこれからも驚嘆の声を上げる。
鈴木聡一郎(最高位戦日本プロ麻雀協会)
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