守備の平賀!攻撃の多井!それぞれのトップ取り麻雀! RTDリーグ2017 BLACK DIVISION 第8節 47、48回戦レポート

7/13(木)21:00よりAbemaTV「麻雀チャンネル」にて放送された、RTDリーグBLACK DIVISION 第8節 47、48回戦の様子をお届けします。

レポートは、鈴木聡一郎(最高位戦日本プロ麻雀協会)がお送りします。

前回終了時のポイントはこちら↓

平賀は、あと1回でもトップを取れば、準決勝進出に向け、安泰とまではいかないが、かなり有利な位置につけることができる。

当人もそれを理解しているのだが、今節連続2着と、なかなかトップを取り切れていない。

しかし、ここでようやく平賀らしい攻撃が見られた。

東1局から達也に門前でチンイツ1m単騎のテンパイが入ると、これに対するオヤの平賀。

そんなことは知る由もなくリーチのみで前に出た。

平賀の特徴の1つに、打点で見合わなくても自分がアガれそうなら押す、というのがある。

今回は、達也のメンチンテンパイなどわからないが、仮に達也がマンズのメンチンだとわかっていたとしても、この3s6sはたぶんリーチにいったのではないだろうか。

そうして、一発で6sを引きアガり、2600オールでスッとかわしていったのだろう。

この辺りのアガリへの嗅覚が平賀の持ち味。


すると、次局でもアガリへの鋭さが見える。

滝沢がドラをアンコにしてリーチ。

これに対し、平賀もテンパイを果たす。

4sを切ればカン2pなのだが、場に高いピンズの下では勝負にならないと、7pの早切りを頼りに打9pでテンパイを崩していった。

すると、すぐに3sを引いて2s5sの両面テンパイを果たすと、今度はリーチ。

これが一発ツモウラ2で6000オールに仕上がった。


こうなると、さらに素点を稼ごうと、より攻撃に寄るのが平素の平賀なのだが、「この半荘ではトップにこだわった」と語る平賀は、こんなタンピンドラ1をダマテンに構える。

そこまではまだわかるのだが、次巡に引いた2pで3面張に替わってもダマテンで、達也の1pに2000点のロンを掛けた。

平賀がトップにこだわると、守備を意識することになる。

これが、普段の平賀と違うところ。

平賀が、ずっとほしかった1トップを、スタイルチェンジでついに掴み取った。


続く48回戦では、多井がトップにこだわった麻雀を見せる。

南3局、3着目につけていた多井は、この形から2枚目の白を鳴かない。

バランスを取りながら成績をうまくまとめ上げる平常時の多井なら、鳴いてもよさそうなものだが、多井は微動だにしない。

追いかける立場の多井がここでほしいのは、あくまでトップを決める(またはトップに近づく)アガリのみ。

すると、藤田からリーチがかかった。

これは、多井の想定の範囲内。

白を鳴かないということは、他家の誰かと打ち合う覚悟を持つということである。

それはすなわち、バランスを計りながら自身の読みを駆使して勝つ繊細な多井が、ついにリスクを取る攻撃寄りのバランスにシフトさせたということだ。

そして、すでにテンパイしていた多井に、両面テンパイとなる4pが舞い降りた。

藤田の河にピンズは1枚もなく、ピンズはすべて危険牌。

多井が長考の末に出した答えは、やはり8p切りのリーチで真っ向勝負だった。

このリスクを負った選択が見事に実り、1000・2000でトップに並ぶ。


しかし、オーラスに藤田からリーチがかかってしまう。

2mなら無条件、5mならツモかウラ1でトップとなる。

ここで、多井にも同巡テンパイが入った。

多井はここから意を決して1pをアンカンすると、リンシャンから引き戻した4pを手中に収めて2p5p待ちでリーチ。

すでにテンパイしていたオヤの白鳥が、藤田の現物5pで多井に放銃し、リスクを取ってトップにこだわった多井が、見事にトップを奪取した。

ここで前年度覇者の多井が2連勝でプラス圏に浮上し、上位陣にプレッシャーをかける。

残すはいよいよ最終節のみ!


鈴木聡一郎(最高位戦日本プロ麻雀協会)

■次回7/20(木)21:00からWHITE DIVISION 最終節49、50回戦をAbemaTV 麻雀チャンネルにて放送予定


藤田晋 invitational RTDリーグ

トッププロを招聘した長期リーグ戦「藤田晋 invitational RTDリーグ」。BLACK・WHITEの2リーグ戦を経て、準決勝・決勝にて年間チャンピオンを決定。AbemaTV麻雀チャンネルにて独占放送中のオリジナル番組です。

0コメント

  • 1000 / 1000