石橋、不本意ながら(?)大トップ! RTDリーグ2017 WHITE DIVISION 第7節 39、40回戦レポート
6/11(木)21:00よりAbemaTV「麻雀チャンネル」にて放送された、RTDリーグWHITE DIVISION 第7節 39、40回戦の様子をお届けします。
レポートは、鈴木聡一郎(最高位戦日本プロ麻雀協会)がお送りします。
前回終了時のポイントはこちら↓
39回戦、ここまでトータル最下位に沈んでいる石橋にチャンスが到来する。
オヤでドラとダブ東がトイツのイーシャンテン。
ここから何を切るか。
タンヤオ含み両面×2のイーシャンテンに受けて東を外す選択もあるが、それだとダブ東トイツ落としとなり、ほぼ両面待ちで打点もありそうなことが透けてしまう。
また、やはり東ポン両面待ちでの12000のほうが早そうで、実戦的な選択といえるだろう。
ではどちらの両面ターツを外すか。
情報が特段なければ、端に寄っている7s8sを残してピンズを外すのだが、藤田がペン3sをチーしている。藤田の仕掛けでソウズに意識がいくならば、色のぶつかり合いを避けて7s8sを外す手もある。
これに対し、石橋の選択は打5p。
色はぶつかるのだが、自身の第1打に8sがあり、東が早々に鳴けた場合の待ちの強さを重視した選択だろう。また、ソウズを外してしまうと、ピンズ待ちの残る自分の手牌がピンズホンイツに見えてしまうことも懸念点か。
とはいえ、ここからの7sツモ切りは少々やりすぎの感がある。
確かに、7sを残すと6s9sテンパイになった場合に6s9sへのマークを外せないし、ソウズも先切りしておきたいというのもわかるが、この7sは4枚切れて薄くなった6s9sをフォローするのと同時に三色同刻の種にもなる絶好の牌に見える。
この辺りまでの一連の選択について、石橋は自ら「下手だった」と述べた。
とすれば、これは不本意な6000オールということになるのだろうか。
しかし、南3局のオヤ番では、一転鋭い選択を見せる。
ほぼ2sを切るプレイヤーが2人いるため、高目三色のこのテンパイをダマテンに構えた。
しかし、ダマテンによって真っすぐ打てた内川が追い付いてリーチときてしまう。
すると、石橋がノータイムで3pをツモ切ってリーチといった。
思うに、これは「ノータイムで」「ツモ切りリーチ」というのが肝要である。
石橋と内川の河は共通アンパイが探しにくくなっている。
そこでノータイムでツモ切りリーチといけば、「現物待ちではないかもしれない」という意識を若干ながら持ってもらえるかもしれない。
とはいえ、それよりは、待ちに十分な強さを確信してのリーチであり、自身の待ちを内川から2sで打ち取り、18000。
石橋が復活の大トップを決め、トータル最下位を脱出している。
40回戦では、自身でも挙げた瀬戸熊の会心譜が興味深い。
先制リーチと打点至上主義が主流となった現代では、打5mの先制リーチをかける打ち手が多いように思われる。
しかし、瀬戸熊の選択は打8s。
半荘への丁寧な「入り方」を意識する瀬戸熊は、ソウズを払って慎重に静かなアガリを拾った。
すると、南場のオヤ番で選択。
ドラが8pであるため2p4pか4s6sを外すのだが、瀬戸熊は打6sを選択した。
しかし、結果は裏目。
よく、この5sを悔しそうにノータイムでツモ切る打ち手を見かけるが、瀬戸熊は一呼吸おき、今度は2pに手をかけた。
フリテンだろうと両面は両面。
東1局と違い、オヤであることも考えると、今局は先制リーチが重要な局面であり、その可能性を最大限に追ったほうが有利との思考だろう。
すると、この選択がハマり、8pを引いてフリテンリーチにいくと、ツモウラで4000オール。
これでトップを決めると、再び準決勝進出の4位以内に浮上した。
鈴木聡一郎(最高位戦日本プロ麻雀協会)
■次回6/12(月)21:00からWHITE DIVISION 第7節41、42回戦をAbemaTV 麻雀チャンネルにて放送予定
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