麻雀の原点に忠誠を尽くすサムライ平賀! RTDリーグ2017 BLACK DIVISION 第2節 7、8回戦レポート
2/20(月)21:00よりAbemaTV「麻雀チャンネル」にて放送された、RTDリーグBLACK DIVISION 第2節 7、8回戦の様子をお届けします。
レポートは、鈴木聡一郎(最高位戦日本プロ麻雀協会)がお送りします。
7回戦の対局者は、起家から順に
猿川 真寿(日本プロ麻雀連盟)
佐々木 寿人(日本プロ麻雀連盟)
滝沢 和典(日本プロ麻雀連盟)
平賀 聡彦(最高位戦日本プロ麻雀協会)
6回戦終了時の成績はこちら↓
初日をノートップで終え、「らしさ」を発揮できていない平賀。
何やら煮え切らない3着などで、マイナス60ポイント。平賀が最も嫌う負け方だと思われる。
この半荘、そんな平賀に、ついにらしさが見えた。
東1局、5mが1枚切れで、マンズは悪くない。
4pを切ってダマテンかリーチという選択もあるが、平賀は打5mのテンパイ取らず。
打点が低いため、両面待ちでの「リーチツモ」をベースに考えた打牌である。
そして、4枚目の2sを引いてアンカンすると、カンドラがその2s。
これに対して、オヤの猿川がリスクを承知でリーチをかけてくる。
直後に追いついた平賀もリーチ。
猿川から4sを打ち取り、12000。
想定以上の高打点に仕上げた。
しかし、リードしても勝負する材料が揃えば一歩も引かずに斬りにいくのが、サムライ平賀。
次局には佐々木のこのオヤリーチを受けるも、ドラが重なると、ノータイムで無スジの2pを打ち出す。
そして、東ポンテンで無スジの3mを打ち出すと、7p、2mと、まるで安牌のように無スジをツモ切っていった。
結果としては、2人に挟まれた滝沢がスジの2sで佐々木に3900の放銃となり、アガリまでは結びつかなかったが、ここに平賀復活の押しを見た。
ところで、どうしてもこのような押しに目がいってしまう平賀だが、ダマテン判断も実にうまい。
佐々木にまくられて迎えた南1局では、7sを引くと、これをダマテン。
逆転された直後であり、気持ちとしては前がかりになるところだが、この辺りは冷静だ。
このダマテンについて、「最速テンパイとアガリを逃したこと、さらにその後に三色にもならず、ドラも引かなかったため」と平賀は答えた。
実は4巡目、平賀はここから目いっぱいの打6mとせず、456や567の三色を見て打2pとした。しかし、結果はすぐにツモ3pという裏目引き。
さらに、三色もドラもつかず、不満だったということだろう。
結果、滝沢からリーチがかかり、どこでオリるかを判断する前にツモアガリ。
実に冷静に対応し、無理せずトップ逆転という最良の結果を手に入れた。
すると、トップ目で迎えたオーラスのオヤでも冷静な判断を見せる。
オヤでテンパイを果たした平賀。
捨て牌はこうだ↓
カン8pは絶好に見えるため、リーチにいく打ち手も相当数いるだろう。
特に、押しの強い平賀なら、なおさらリーチというイメージがある。
しかし、平賀はダマテンに構えた。
平賀「押し返されそうな点差と状況で、自分の打点にも不満があったためダマ。そのままツモでもいいし、リーチを受けたらオリるつもりだった」
いかがだろうか。
麻雀プロ団体日本一決定戦の個人成績ぶっちぎり1位を記録した、規格外の打ち手・平賀の口から出た実に堅実な言葉。
一見、型破りな押し屋に見える平賀だが、それは「高い手は押し」「アガれそうなら押し」という麻雀の原点に忠実なスタイルだからなのであって、型破りなことなど全くないのだ。
そのため、この堅実な言葉も、違和感なく入ってくる。
平賀の麻雀を見ていると、「実はこれが麻雀の源流なのではないか」とさえ思えてくるから不思議である。
すると、4sを引いた平賀は打9pのテンパイ外し。
そして、次巡に3sを引くと、今度はリーチといった。
「自分の手が高いなら押し」
その源流が、大河となって追いかけリーチ猿川の2sを飲み込み、平賀に18000をもたらした。
自分らしさ全開の初トップに、平賀は自信をのぞかせた。
一方、続く8回戦では、南3局に多井が白鳥の追いかけリーチを振り切って、ラスからトップに駆け上がるマンガンツモ。
前年度チャンピオンの多井が2勝目でタキヒサに迫っている。
鈴木聡一郎(最高位戦日本プロ麻雀協会)
■次回9、10回戦は2/23(木)21:00~ AbemaTV 麻雀チャンネルにて放送予定
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