実は繊細!?麻雀攻めダルマの鮮やかな押し!準決勝 第1節 1回戦レポート
9/10(土)16:00よりAbemaTV「麻雀チャンネル」にて放送された、RTDマンスリーリーグ準決勝 第1節 1回戦の様子をお届けします。
対局者は、起家から順に
多井 隆晴(RMU)
藤田 晋(株式会社サイバーエージェント代表取締役社長)
佐々木 寿人(日本プロ麻雀連盟)
瀬戸熊 直樹(日本プロ麻雀連盟)
レポートは、鈴木聡一郎(最高位戦日本プロ麻雀協会)がお送りします。
ついに準決勝が始まった。
予選のポイントを半分にした、準決勝開始時の成績はこちら↓
ここから、下記の日程で各人8半荘(1日2回×4日間)ずつの準決勝を戦い抜き、上位4名が決勝進出(決勝開始時にはポイントをリセット)となる。
1回戦は、1位~4位の上位がぶつかる卓組となった。
東4局1本場、南家多井がカン6sのダマテンから、4sを引いて高目イッツーのドラ切りリーチ。
両面待ちになるまで待つのがいかにも多井らしい。
この7sをポンしたのが、下家でカン6mをチーしていた藤田。
3sか5sの選択で手広いのは打3sだったが、2sを引きずり出してポンすることも考えた打5sで見事放銃を回避する。
すると、藤田より先に佐々木にカン8pのテンパイが入った。すっと無スジの5mを押してダマテンに構える。
「あれ?リーチじゃないんだな」と思ったが、やはりというか、ダマテンにしたのは1巡だけ。次巡に引いてきた8sをおもむろに曲げてリーチといった。
しかし、これはどういう意図のツモ切りリーチだったのだろうか。
佐々木「次にピンズを引いてきたら2mを落としていくつもりだった」
麻雀攻めダルマのこの発言に対し、多くの方は「さすがヒサト。なんて図々しい」と思うのかもしれない。
一方の私はといえば、「意外と繊細なんだな」と逆方向に感心してしまった。
確かに、多井にピンズは1枚も通っておらず、危険度的にもピンズは打たない方がいいし、次にピンズの関連牌を引いたのであれば、自身のチンイツ成就も十分に狙える。
しかも、2mなら、今自分で通した5mのスジで切りやすい。
ただし、この1巡でピンズを引けない場合、残り巡目を考えると、もうチンイツでは間に合わない。
そこで折り合いをつけたのが、この「巡目」のこのリーチというわけだ。
すると、ドラポンの藤田にもテンパイが入り、3者のめくり合いとなる・・・間もなく、佐々木が一発ツモ。
ラス目からの2000・4000で、2着目まで駆け上がった。
その次局、オヤの多井が反撃。
単にテンパイ効率なら1mか9mだが、多井はここからイッツーも見て打2mとする。
これが大正解。
ツモ3m打8sでテンパイ取らず、すぐに5sを引いてリーチ一発ツモピンフの技あり2600オールとなった。
こうなると多井の時間。
1本場では、トップ目に立った多井が気分良く先制リーチ。
ドラが見えていないトップ目のオヤリーチとあっては、なかなか押し返しにくい。
多井の一人旅になる。
・・・「普通なら」
そう、この卓にはあの男がいる。
麻雀攻めダルマ・佐々木だ。
まずは、ドラの西が浮いているところから、挨拶代わりに5pワンチャンスの7pをノータイムツモ切り。
続いて、4mを引き戻し、生牌のドラ西をノータイムで打ち抜く。
そして、2m引きで3sも押し、カン3mのダマテン。
これも、「リーチしないんだな」と思っていると、次巡に引いた5mと2mを振り替えて残り1巡で3m6mリーチに踏み切った。
3mは1枚切れ、6mは3枚切れであるため、6mの1枚しか待ちは増えない。
したがって、ここでリーチにいくぐらいなら、前巡にカン3mでリーチにいく打ち手が多いだろう。
佐々木「カン3mはかわし手。1枚の6mは残っているから、3m6mは勝負手」
この感覚には脱帽である。
すると、多井がその6mを掴んで一発放銃。
打った多井の顔も歪む。
強烈な攻めと、繊細なリーチ判断でアガった見事な8000で、佐々木が準決勝の初戦をトップで飾った。
順位も4位から2位に上げ、佐々木が最高のスタートを切っている。
鈴木聡一郎(最高位戦日本プロ麻雀協会)
■次回放送(準決勝第2節):9月21日(水) 16:00~ AbemaTV麻雀チャンネルにて
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